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書評

絵本は子供たちになにを教えるのか

 多くの絵本は、子供たちを教育することを目的としている。たいていの絵本は、なんらかの意味で、子供たちにとって教育的だ。その絵本のなかから、内容が最初からはっきりと教科書的になっている種類の絵本を、この章では一冊ずつ手に取っては眺めてみたいと、僕は思う。
 芸術的な絵本も好きだが、教科書的な内容の絵本も、僕はたいへんに好んでいる。これはと思うものを見かけると、僕はかならずそれを買う。自分の手もとにいまもあるそのような絵本を、僕はさきほどデスクに積み上げた。
 ぜんたいを眺めているうちに、かなり以前に買ったものが多…

底本:『絵本についての、僕の本』(第五章)研究社出版 一九九三年

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