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書評

リトル・ゴールデン・ブックスをめぐる日々

 僕が持っている絵本すべてを出版社別に区分けしたなら、アメリカのゴールデン・プレス社が刊行した絵本は、相当に大きな割合を占めるにちがいない。歴史が長くて出版点数が多く、面白いものがたくさんある。そしてそれだけではなく、僕にとってゴールデン・プレスは幼い頃から親しんだ名前なので、懐かしい親近感も作用して、たくさん買うからだ。
 ゴールデン・プレスが刊行している絵本を総称して、ゴールデン・ブックスと呼んでいるようだ。どの絵本の表紙にも、ゴールデン・ブックとうたってある。アメリカの本質につながる生真面目さを価値の中心軸に置いて、…

底本:『絵本についての、僕の本』(第二章)研究社出版 一九九三年

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