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評論・エッセイ

吉永小百合の映画 『拳銃無頼帖 不敵に笑う男』

赤木圭一郎は大変にいい俳優だ。生きていれば彼がどうなったかは、天のみぞ知ることでしかないが、残した作品は貴重だ。映画の中で演技をしている彼は年齢よりも大人びているが、通常の意味での大人には、彼はどう間違ってもなりっこないという確かな予感を感じさせる。かと言って、一括りにできるいわゆる若者でもない。独特としか言いようのない位置に、彼は最初から独立していた。

底本:『吉永小百合の映画』東京書籍 二〇〇四年

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