雑誌のバック・イシューはタイム・マシーンだ(一九四〇年代〜現在)
雑誌のバック・イシューはタイム・マシーンだ。一般的な雑誌が人々のあいだに何種類もいきわたっている社会は、先進資本主義文明国だ。そしてそのような社会のなかでは、時間は不可逆的に、しかもたいへんな速度で、直進だけしている。刻一刻と過ぎ去っていくそのような時間が、バック・イシューのなかでは、紙という二次元に印刷されて、大量に残っている。この文章を書くにあたって、タイム・マシーン的な資料としての雑誌のバック・イシューを、一九四〇年代の終わりから現在にいたるまで、僕は見ることが出来た。所有している人の好意によって、自由に見せてもらうことが出来…
底本:『シヴォレーで新聞配達──雑誌広告で読むアメリカ』研究社出版 一九九一年
前の作品へ
次の作品へ