映画について学んだ日々
『スローなブギにしてくれ』『メイン・テーマ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』と、ぼくの小説をきっかけにして角川映画ですでに四本もの映画が制作され、一般に公開されてきた。
新しく映画が一本出来あがると、封切りまでの期間をつかって、宣伝のためのさまざまな活動がおこなわれる。その活動のなかの大きな一部分として、全国のいろんな町で、無料招待による試写会というものがある。たいていの場合、この試写会に、監督、プロデューサー、主演の女優たちの舞台挨拶や歌、ほんのちょっとしたコンサートなどが、ワン・パッケージとなっている…
底本:『きみを愛するトースト』角川文庫 一九八九年
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