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評論・エッセイ

「恋」というひと文字をじっと見る

「恋」というひと文字をじっと見ていると、悪い気分ではない。楽天的な楽しさのようなものが見えてくるし、しどけなさも見える。性的な快楽の暗示もあれば、高く舞いあがった心のときめきも、感じとることが出来る。せつないような気持ちにもなるし、ひとりでに息がつまってくるような雰囲気もある。と同時に、はかなさも、そして虚しさも、はっきりとぼくは感じる。
「恋」のひと文字を見つめていて、思うことを思いつくし、感じることを感じつくすと、「恋」というひと文字は、ボード・ゲームのタイトルのように見えてくる。モノポリーとか人生ゲームのような、ボー…

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