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評論・エッセイ

輸出関連大企業と日本

二〇〇三年十一月五日(*日付については、「まえがき」参照)

 いまの日本にとって輸出は、景気回復の強力な牽引役として唯一の存在だと言われている。少なくとも新聞の経済面ではそうなっている。日本やその経済をあるひとつの視点から見ると、輸出は巨大な力のように映じるのだろう。確かに、輸出にはそのような側面もある。二〇〇二年度の輸出総額は五十二・七兆円だった。そしてこれは前年の二〇〇一年と比較すると、八・五パーセントもの上昇だったという。二〇〇三年の上半期、つまり四月から九月までの輸出総額は、二十七兆一千七百億円となり…

初出:ウェブサイト『先見日記』NTTデータ 二〇〇三年十一月二十五日
底本:『影の外に出る──日本、アメリカ、戦後の分岐点』NHK出版 二〇〇四年(『先見日記』を一部加筆訂正)

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