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評論・エッセイ

主体的な日本を求めて

二〇〇三年十月二十五日(*日付については、「まえがき」参照)

 イラクを復興させるために、これからどのくらいの資金が必要か、国連と世界銀行が十月二日にその見積もりを発表した。二〇〇四年から二〇〇七年までの四年間で、五百五十億ドル(約六兆円)が必要であろう、ということだった。この数字にさほどの根拠はないが、アメリカが単独に提示した金額とほぼおなじだ。二百億ドルを無償の援助として自分のところから出し、三百億ドルから五百五十億ドルは世界各国が負担するといい、というのがアメリカの考えであるようだが、無償の二百億ドルに…

底本:『影の外に出る──日本、アメリカ、戦後の分岐点』NHK出版 二〇〇四年

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