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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

映画の不安

僕が子供だった頃から青年期の終わりにかけて、街の映画館のほとんどは、上映されていないときのスクリーンには幕が降ろされていた。上映時間が来るとブザーが鳴り、照明が暗くなっていくのと合わせて、スクリーンを隠していた幕が、上に上がり左右へと開いた。いまでもこんな映画館はあるのだろうか。

底本:『自分と自分以外──戦後60年と今』NHKブックス 二〇〇四年

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