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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

スパム・アンド・ライスの日

スパムの缶を目にするたびに、愛想もなにもつき果てたような表情となり、ゆっくり首を左右に振りながら「ノー」とつぶやくのは、僕が記憶している日系二世だった父親の癖のひとつだ。スパムがたまに食卓に出てもけっして手をつけない彼に、なぜそんなにスパムが嫌いなのかと僕が訊いたら……

底本:『自分と自分以外──戦後60年と今』NHKブックス 二〇〇四年

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