クロスワードの碁盤の目に消えた
クロスワード・パズルについてかつて自分の書いた文章が、『昼月の幸福』(晶文社)という本に収録してある。その本のために何年か前に書いたものだ。全文をここに引用する。せっかくだから語句を少し訂正し、改良を加えつつ。
クロスワード・パズルのために僕が費やした時間を、子供の頃から現在まで積算すると、数千時間であることはまず間違いない。じつは僕は英語のクロスワード・パズルが大好きだ。これさえあれば、たとえ地球上に人間は自分ひとりだけとなっても、一年くらいならなんの苦痛もなしに過ごすことが出来そうに思う。
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底本:『坊やはこうして作家になる』水魚書房 二〇〇〇年
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