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評論・エッセイ

僕はバラッドに徹しよう 2 銭湯まで百五十歩

ある年の五月一日から十月三十一日まで、賃貸契約を半年残してそのアパートを引き払い、田舎の実家に戻った女性から、残る半年分を僕が買い取った。自宅は都内に一軒家があったが、週の半分ほど、いつもと反対方向へ帰るのは、気分が変わって楽しいことだった。

『一個人』二〇〇一年七月号

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