VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

評論・エッセイ

アーバン・カウボーイとすれ違った男 初出勤の朝

個人的な記憶のなかに、「まるで昨日のようにはっきり思い出すこと」があるかどうか、さきほどすこしさがしてみた。ひとつ、みつかった。そのことについて、書いてみよう。十数年前の四月一日、ぼくは、新入社員として会社に出社すべく、朝の七時ごろ、自宅を出た。非常に眠かった。なぜあんなに眠かったのだろう。

『GORO』一九八一年六月二十五日号

このエントリーをはてなブックマークに追加