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評論・エッセイ

横置きの東京 西欧白人マネキン絶滅近し

西欧白人の体型や顔立ちを模したマネキンは、近代日本がかかえた業の、ごくわかりやすいアイコンのようなものではないか。脱亜入欧や和魂洋才は、なにに追いつき、それをどのように追い越したのか、いまとなってはまったく判然としない。そのマネキンの数が減りつつある。絶滅危惧種だ。役目は充分に果たした、と僕は思う。

底本:『日本カメラ』二〇〇四年七月号

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