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評論・エッセイ

東京縦画面 9 中央集権国家の営みを観察する

梅雨の合間、北新宿から西新宿にかけて歩き写真を撮った。その写真を見る時、僕はきわめて冷静で客観的な人となっている。その景色の中に見るべきは、政治権力を中央という一極に徹底的に集中させてそれを維持することの他に、真剣な関与の対象などなにひとつ持たないままである、というこの国家の現実の事実だ。

底本:『日本カメラ』二〇〇五年九月号

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