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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

なにを食べれば自分なのか 鰯の缶詰を両腕にかかえて

じつは僕はかねてより鰯の缶詰を買っている。デザインされたパッケージ商品としての鰯の缶詰、という物体の魅力に惹かれているからだ。こういうとらえかたをしたときの鰯の缶詰は、僕の場合では、写真の被写体だ。魅力的なデザインが金属の缶に直接に印刷してある鰯の缶詰は、写真の被写体として見事に成立する。

底本:『四季の味』71号冬 二〇一三年一月

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