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評論・エッセイ

記憶を撮る 8 なぜカーテンを撮ったか

カーテンがあったから僕はこの光景を写真に撮った、と僕は言うけれど、この光景の場所で営まれているきわめて個別的な生活に寄り添う、個別的なカーテンという物体を撮ったのではない。それはもはや生活の個別性の記録ではなく、多くの人々に共通する、抽象性を帯びた、日常の日々の記憶、というものの一例になる。

底本:『日本カメラ』二〇〇六年八月号

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