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評論・エッセイ

記憶を撮る 7 お利口な坊やはおつかいに

今回の写真を、いつどこで撮ったか、まったく記憶にないが、この景色が目にとまった理由を求めて、僕の内部に向けて掘り進んでいくと、幼い頃のおつかい体験にまで、さかのぼってしまう。看板が出てる、矢印が描いてある、そのすぐ先の角のところだ、といった母親の言葉を想起しつつ目印をたどっていく、坊やの自分を。

底本:『日本カメラ』二〇〇六年七月号

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