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評論・エッセイ

記憶を撮る 2 朝から聞こえる笛太鼓

これは写真に撮らなければいけない、と僕の神経は反射的に反応した。地元である下北沢一番街の飾り看板アーチ。この写真の背景には、僕の体験の蓄積のぜんたいが、確実に存在する。今回のこの景色だけを僕は写真に撮ったのではなく、商店街としての下北沢の記憶のすべてを、僕はこの写真で撮ったのだ。

底本:『日本カメラ』二〇〇六年二月号

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