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評論・エッセイ

4月17日 フィクション3

店の名前が、ユウコ、だったからという理由で、奇妙になつかしい典型的なそのバーにぼくは入った。その店で出会ったホステスは優子というらしい。「ユウコという名前に、なにか思い出でもあるのかしら」と聞かれ、「なにもありません」と、ぼくは答えた。でもこれは本当ではない。

底本:『すでに遥か彼方かなた』角川文庫 一九八五年

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