また「万才」である。何回万才をすれば気が済むのだろう。万歳三唱というくらいだから、三回で終わりだと思っていたが、これで四回めである。
　通算二十二作めにあたる一九六六年制作のエルヴィス主演映画は、原題はSpinoutだが、『カリフォルニア万才』という邦題がつけられて日本では公開された。一九六四年『ラスベガス万才』、一九六五年には『フロリダ万才』と『ハレム万才』、そして翌年にはこの『カリフォルニア万才』である。二年のあいだになんと万才が四回だ。「万才シリーズ」の第一作め、『ラスベガス万才』の原題はViva Las Vega…