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評論・エッセイ

一冊の小説がひとりの人物の肖像画を描くことを目的とし、それに成功している好例

チャールズ・ポーティスの『ノーウッド』。この短い小説のなかで描かれ語られているのは、ノーウッド・プラットというひとりのアメリカ青年の全身肖像画だ。一冊の小説が、ひとりの人物の肖像画を描くことを目的とし、それに成功している例が、外国にはたいへん多い。『ノーウッド』もその成功例のひとつだ。

底本:片岡義男エッセイ・コレクション『本を読む人』太田出版 一九九五年
『水平線のファイル・ボックス 読書編』光文社 一九九一年所収

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