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評論・エッセイ

シアトルから届いた日時計の本

日時計は、ほんとうに面白い。機械じかけの時計がきざんでいる時間はじつは架空の噓の時間であり、本物の時間は、太陽があたえてくれる太陽時間だ。それを日時計は、影としてうつしとって見せてくれる。自分がいま存在している地球上の場所と太陽との関係をじつにみごとにドラマチックに見せてくれるのが日時計だ。

底本:片岡義男エッセイ・コレクション『自分を語るアメリカ』太田出版 一九九五年
『ブックストアで待ちあわせ』新潮文庫 一九八七年所収

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