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評論・エッセイ

おふくろの味は早稲田にあるんだ

ぼくが、おふくろの味という日本でごく一般的に通用しているものを、まるで信じていないのは、ぼくが気どっているからでも、ポーズをつくっているからでもなんでもない。ぼくが、ただ一介の都会のヒトだから、そういうことになるのだ。たまたま田舎にいても、基本的には、都会人だった——。

底本:『町からはじめて、旅へ』晶文社 二〇一五年改版(一九七六年初版)
初出:『コンサートガイド』一九七五年五月号

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