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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

彼は鉛筆を削りながら交差点を渡っていった

A4サイズの四百字詰め原稿用紙、赤い軸の鉛筆、芯ホルダー、黄色い鉛筆削り。20代の頃、神保町の出版社を渡り歩きながら原稿を書いていた頃の片岡義男の必需品だ。横断歩道で信号待ちをしながら、鉛筆削りで鉛筆を削ったという。削るという行為には、捨てることと交換で新たな価値を手に入れる、という一面もあるのだ。

底本:『なにを買ったの? 文房具。』東京書籍 二〇〇九年

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