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書評

球場の書店に寄る 8 1964年──メジャー・リーグの分水嶺

1964年のワールド・シリーズ、ヤンキーズ対カーディナルズ戦は4勝3敗でカーディナルズが制した。不動の強さを誇ってきたヤンキーズの凋落は、変わりつつあったアメリカ社会を象徴する出来事でもあり、メジャー・リーグもこれを機として大きく変わっていく。ピューリッツァー賞受賞のジャーナリスト、デイヴィッド・ハルバスタムによる『さらばヤンキーズ』(原題:『October 1964』/1996)を読むと、その1964年のワールド・シリーズを、当時のアメリカという国の変化も含め俯瞰的な位置から体験し直すことができる。

底本:『ミステリマガジン』二〇〇四年八月号

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