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小説

撮られた人の行方 5 セルフ・ヌードの勧め

二人の作家による、これらの写真についての物語

 連作小説「撮られた人の行方」五回目は、ノンフィクション作家の高倉健二の事務所に訪ねてきた高校の後輩であり作家の浅野晴彦と二人、テーブルに並べられた百枚を越すポラロイド写真を見ているシーンから始まります。それらの写真は全て、ひとりの女性が自分で自分の裸身を撮影したもので、毎月八枚から十枚、浅野の元に送られてきたものです。女性向きの性愛を描く作家である浅野は、高倉が『撮られた人』についての取材を進めていると聞いて、この写真を見せにきたのです。二人の作家による、これらの写真についての物語が語られます。

底本:『MEN’S EX』一九九四年九月号

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