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小説

撮られた人の行方 10 純粋にひとりの肉体としての女

見る者の「同時代的共感」についての、ひとつの結論にたどり着きます。

 高倉健二は、100冊の20年前のヌード雑誌からベスト1に選んだ写真のモデルである高村ルミ子に会うために四国へ向かいます。その機内で、「撮られた人の行方」第五回『セルフ・ヌードの勧め』で高倉を訪ねた後輩の作家浅野晴彦から送られてきた彼の短編小説を読みます。そこに書かれている写真に閉じ込められた時間について考えながら、高倉はついにルミ子と会います。ルミ子と高倉が話す、20年前のルミ子のヌード写真を巡る会話は、性的に扱われる写真と、それを見る者の「同時代的共感」についての、ひとつの結論にたどり着きます。

底本:『MEN’S EX』一九九五年二月号

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