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小説

セルフ・ポートレート

小説に専念するために海の近くの家に引っ越した三十歳の女性作家のお話。

『あの海の思い出』、『ことの前のコーヒー』と続いた、自分についての依頼について考えるプロを描く今作は、小説に専念するために海の近くの家に引っ越した三十歳の女性作家のお話です。彼女は引っ越しの時に、「自画像」というタイトルの仕事のことを考えていました。絵でも写真でも文章でも良いから、自画像となるものを一点、そこに短い文章を添えるというものです。作家になる前には写真も撮れるライターだった彼女は、引っ越した部屋で自分の写真を撮る、ひとつのアイディアを思いつきます。そこに彼女らしさが集約されています。

底本:『NALU』61号 二〇〇七年十一月

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