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小説

割り勘で夏至の日

往年のジャズの名曲からアメリカンミュージックを辿って、日本の童謡へと至る物語でもあります。

夏至の日、大学で同じジャズのビッグバンドにいた野沢と安西は、京都からの帰りの新幹線に乗っていました。そこで偶然、二十年ぶりに同じビッグバンドでボーカルを取っていた美果子に出会います。彼らは、美果子と大学時代のバンドの話をしながら東京へ戻り、安西は美果子が出演するというライブを聴きに行くことになります。全編に渡って音楽の話で構成された、この短編小説は、往年のジャズの名曲から、グレン・ミラー、トミー・ドーシー、ロイ・オービソンとアメリカンミュージックを辿って、日本の童謡へと至る物語でもあります。

底本:『恋愛は小説か』文藝春秋 二〇一二年
初出:「文學界」二〇一二年一月号

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