No.6|鳥嶋七実「不自由さのなかの自由」
【感情が吸着される小説】
片岡作品との付き合いの長さは、往年のファンの人たちのように、とても長いものというわけではない。それまでも幾度か、断片的に出会っていたはずだったけれど、「出会った」と感じたのは、『木曜日を左に曲がる』(左右社)だった。「木曜日」と「左」という、からりとした言葉の掛け合わせが印象的で、曲がった先の景色を見てみたくて手に取ったのだと思う。
『木曜日を左に曲がる』表紙
『木曜日を左に曲がる』
小説を読むとき何を選ぶかは気分次第…
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