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片岡義男.com 全著作電子化計画

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小説

趣味の腕立て伏せ

無心になることができて、自分を作ることができるもの

自立した大人の女性は、おいそれと人前で屈託した表情を見せることなく、
基本的に陽性である。それは電話に出る時の態度にもハッキリと現れるだろう。
初対面の複数の男女を前にして、
地球環境をめぐる抽象的な会話等もなんなくこなしてしまう。
そんな彼女が1人になると没頭する趣味が腕立て伏せだという。
それは無心にさせてくれるし、サボタージュすることなく継続させれば
筋肉、というカタチで、頼もしい、新しい自分をもたらしてくれる時間なのだ。

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