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書評

塩田も遊園地も…絶滅の景色が浮かぶ

〈書評〉今尾恵介著『地図で読む昭和の日本』

 明治時代の終わり近くに整備が進み、平成に入っても続いていた日本国家の営みのひとつに、国土地理院が発行している一万分の一縮尺の地形図がある。地形はもちろんそこに記録されているが、その地形をそこに住んだ人たちが時代ごとにどのように利用したかが、詳細に記録されている。国土をどのように利用してそこからどんな富を引き出すかは、日本の国が始まって以来、途絶えたことのないもっとも重要な主題だ。
 一万分の一縮尺の地形図は、それを描くにあたって守られている約束事…

底本:『週刊朝日』2012年12月21日号

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