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書評

うちの山にいた五人の私立探偵

 五冊あるペイパーバックのどれもが、私立探偵を主人公にしている。私立探偵が一人称で語る物語を、ふと読みたくなるときがある。一冊読むと二冊目を読みたくなる。あとを引く。だから三冊目を読み、もう一冊、さらにもう一冊と、あっと言うまに五冊を読んだ。一人称だから読みやすい、ということはあるだろう。そしてどの私立探偵も、きわめて個性的であることは確かだった。
 この半世紀のあいだに僕のペイパーバック・コレクションは一万冊をゆうに越えた。その大きな山の、いちばん山裾のはじっこで見つくろった五冊だ。意図して選んだ五冊ではなく、まったく…

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