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評論・エッセイ

キャデラックで見たこんな夢

 キャデラックはアメリカが作った最高の乗用車だ。乗用車というものが、技術的にやるべきほとんどすべてのことを、キャデラックはやってきた。だから内容的にキャデラックは最高という範囲に入る。そしてステータスもまた、最高という範疇のうちだ。これだけ最高なら価格は高い。金持ちが買う。急に金持ちになった人たちも、そのおかねでまずキャデラックを買った時代が、つい昨日まであった。金持ちはなにげなくキャデラックを買うのだが、急におかねを持った人たちは、勢いこんでキャデラックを買った。キャデラックという乗用車の基本的な性格が、そのあたりにあらわれている。…

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