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エッセイ

午後五時の影

 ぽっちゃり、という日本語をなんとか英語で言うことは出来ないか、と考えた時期があった。いまから二十年くらいは前のことだ。ごく平凡には、plumpだろう。しかし日本語のぽっちゃりは、語感として明るく、ぽっちゃりしているという状態が、肯定されてもいる。このふたつの要素がplumpにはないと言っていいほどに少ない。Plumpになにかひとつ、言葉を加えればいいのかな、などと思っていたら、pleasantly plumpという言いかたに出会った。イギリスの作家の、確か小説のなかだった。作品名と著者名とを僕は記録しそこなった。けっして僕の創作では…

底本:『フリースタイル』2019年12月

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