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評論・エッセイ

なにしろ虚構という夢の工場だから、ハリウッドの話題はつきない

──片岡さんは、戯曲は読みますか。結びつかないような気もするのですが。
 ときどき読みたくなって、そのようなときには読みます。最近、いくつか、読みました。ぼくは舞台劇に関してほぼなんの知識もないですし、戯曲とはなにであるのかも知らないですが、読めば面白いですからね。
 ニール・サイモンの『ブライトン・ビーチ・メモワールズ』を、まず読んだのです。これの初演は一九八二年で、サイモン自身のシナリオで映画になってますけれど、映画の台本ではなく、戯曲のほうを、ぼくは読みました。
 一九三七年、第二次世界…

底本:片岡義男エッセイ・コレクション『本を読む人』太田出版 1995年

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