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評論

言葉はきわめて人工的に身につく

 言葉というものは誰もがいつのまにか自然に身につけていくもの、と信じて疑わないのが日本人だ。生まれてからの自分の身辺に続く日常生活という成りゆきのなかで、人は言葉を覚えていく。三歳児になると二千語を覚えていて、三歳児なりに使うことが出来るという。この二千語を、三歳児はおたがいの連関なしにばらばらに覚えるのではなく、自分がいつも守られている家庭というきわめて人工的な環境のなかで、自分を中心にしてひとつにつながった世界のものとして、覚えていく。
 自分のいる家庭という、安心の出来る固定した環境で、自分を中心にひとつに連関した…

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