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小説

花までの距離

見られたい女性と、見たい男性の間の距離は決してゼロにはならない

出会って一年経ち、会うたびごとに関係を深めていく男女の様子を、逢瀬ごとに描写していく長編小説です。しかし、その関係は一般的なものとは随分違っています。見られることで自分を愛し、その事で性的に興奮する女性と、彼女に惹かれ、彼女を見ることに喜びを感じる男性との二人の距離が、少しづつ縮まっていく過程が、そのまま物語になっているのです。登場人物も彼ら二人だけ、ただ、彼女と彼は、その距離を縮めていくために、様々な性的な会話をします。彼女の見て欲しい自分もどんどん官能的になっていきます。その距離の行き着く果てを見届けてください。

底本:『花までの距離』中公文庫 1997年
初出:「週刊宝石」1992年4月号〜

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