バスを待つうしろ姿
自分では気がつかないでいる「才能」と「仕事」についての物語
法学部を出て商社に勤めて三ヶ月の北原亜紀男は、洋食屋のコロッケを食べた昼休みの帰り道、小さなスケッチ・ブックを買います。そこに、一人のエレヴェーター・ガールの姿を、速記用の0.9ミリのシャープ・ペンシルで、サッと描きます。その絵のモデルとなった女性は、外で会いたいと言った北原に「サラリーマンは嫌い」と言います。そして北原は会社を辞めるのですが、そこから、この短い話は一気に、自分では気がつかないでいる「才能」と「仕事」についての物語へと流れ込みます。高度成長を目前に控えた昭和38年の梅雨時の男女のリアリティがここにあります。
底本:『物のかたちのバラッド』アメーバブックス 2005年5月
初出:「小説宝石」2003年4月号
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