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小説

荒馬に逢いたい

シャッター押さなかったことによって定着された1枚の絵。そこにこめられた荒馬の歴史をカウボーイが語る。

ごく短い酒場のシーンを前後にして
真ん中に荒野の情景が挟まっている。
荒馬の絵と、絵を語る作者の老人。
そして、その絵の起点になった荒野と荒馬を
寝袋の中に身を置いた極度の緊張感の中で体験した時間が挿入される。
北米大陸の自然と、そこに現れた人間の初期の係わり、
その名残りを描く初期作品群『ロンサム・カウボーイ』のモチーフが
馬という野生とともに鮮やかに浮かび上がった一編。

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