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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

街へ出て じわり怖い英語勉強本

 ありとあらゆる種類の現実が無秩序にひしめき合って充満し、なおかつ気温が三十五度を越えそうだという東京の午後をしばし逃れるため、僕は書店に入った。
 冷房された店内を歩いていたら、棚の前の平台にならべられた新刊の文庫の一冊が目にとまった。英語の勉強本だった。英語という外国語の習得が思うにまかせないのは、日本ではずっと以前から、巨大でやっかいな現実だ。どこまでも現実が追いかけてくるなら、いっそのこと向き合おうではないかと判断した僕は、新書および文庫の棚に英語の勉強本を探した。
 たちまち見つかった片手にひと握りの…

『THE NIKKEI MAGAZINE』No.103 二〇一一年十二月九日

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