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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

クルマのある風景 1

 一九六五年にアメリカのごく一般的な雑誌に掲載された、ランブラー・アメリカンというオープン・カーの広告だ。僕はこの写真がたいへん好きなので、僕にしては珍しく、広告ページの現物をいまでも持っている。ここにはその写真の部分だけを複写した。
 当時のアメリカでいちばん安いオープン・カーがこれだった。オプション部品を使えば、ドレス・アップもパワー・アップも、かなりのところまで可能だった。しかし、平凡な普及品であったことは、間違いない。
 四十年以上も前のアメリカにおける、生活のなかに自動車がなんの無理もなく存在して…

『KNOCK OUT』WINTER 2000

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