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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

アメリカン・マッスル イン・ザ・フリッジ

 左側の女性が開いて見せているのは、一九五二、三年頃のアドミラルというメーカーの冷蔵庫だ。右側の女性は一九五九年の、おなじくアドミラルのデュプレックス・ナインティーンという冷蔵庫を、披露している。どちらの女性もアメリカ的な誇りや自慢、満足感などの権化だ。当時の家庭雑誌に掲載された広告をもとに真壁さんが描き、時代パノラマとなるよう左右対称とした傑作だ。
 両者のあいだにわずか六、七年の開きしかないのに、まずとにかく驚かされるのは、冷蔵庫の内部のキュービック・インチつまり容量の増大ぶりだ。左のアドミラルにくらべると、右のは容量…

『Free & Easy』二〇〇五年一月号

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