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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

アメリカン・マッスル タイプライターの完成型

 これはスミス・コロナ社のタイプライターだ。一九六五年のギャラクシー2という機種で、人が指先の力でキーを打つマニュアル式のタイプライターとしては、もっとも進化した完成型と言っていいものだ。絵に描かれたものを眺めているだけで、その素晴らしい美しさは充分に伝わってくる。僕はいまでもこれを一台持っている。ギャラクシー2という名称が示しているとおり、この当時のアメリカでこのタイプライターは、未来的なイメージを鮮やかに体現していた。
 このあとアメリカのタイプライターは電動になった。指先で叩くキーと複雑な機械じかけでひとつひとつ連動…

『Free & Easy』二〇〇四年十二月号

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