今回の絵は『ライフ』の一九四三年九月二十七日号に掲載されたキャンベル・スープ・カンパニーの、戦争遂行協力と戦意高揚広告に使用されたグラフィックスをもとにしている。絵の舞台としてヨーロッパの戦線が想定されているのかと思うが、アメリカ国内の訓練風景ともとれる。ジープのエンジン・ルームのなかにレーションの缶詰スープをいくつか固定しておくと、熱で充分に温められる。その熱いスープをお昼の食事時に兵士たちが食べている。彼らはスープを楽しんでいる。この時代のレーションはまだおいしかった。

　一九四三年と言えば、アメリカと…

『Free & Easy』二〇〇四年十一月号