VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

評論・エッセイ

片岡義男のぼくのお気に入り道具たち 白い紙の上の素敵な魔法 ウィンザー&ニュートン社製 水彩絵の具

 初冬の美しく晴れた日、東京からさほど遠くないところの山裾をいっしょに歩くというデートについて、ぼくは先月号で書いた。このデートに相手の女性が持ってきたブレイディのショルダー・バッグを、先月号では紹介した。そのつづきである今月号では、ブレイディのショルダー・バッグのなかに彼女が入れてきたもののひとつを、紹介しよう。
 彼女が、たいへんに美しい、素敵な女性だったということは、先月号ですでに書いた。デートの当日の、きりっとひきしまったいでたちについても、書いた。彼女は外面が素晴らしいだけではなく、内面的にもいろんな才能に満ち…

『BE-PAL』一九八四年二月号

このエントリーをはてなブックマークに追加