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小説

悲鳴で終る物語

 片岡義男流のサイコ・スリラーとも言える短編小説です。職業画家の妻である律子と夫の甥で、時々なにか見えないものが見えているようなことを喋る隆彦との何気ない、しかし少し不気味な印象を残す会話から始まる物語は、あれよあれよと思いもよらぬ展開を見せます。ミステリなら普通じっくり書く場面を大胆に省略した特異なスタイルに注目してください。

『推理』一九七二年五月特別号

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