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評論・エッセイ

読む、映画『ミッドナイト・ガイズ』 男たちがどう生きようとも、夜明けはかならずやって来る

 登場する女性たちがみな素晴らしいから、彼女たちを鑑賞して楽しみつつ、そこになんらかの感銘を見つけるだけでも、この映画は観るに値する、と僕は言う。
 その素晴らしい女性たちのうちのひとり、確か私娼館の女主人だったと思うが、「自分がいかなる状況に置かれても、そこで最善を尽くせ」と母親から教わり、そのとおりにいまも生きている、とクリストファー・ウォーケンに語る。まったくなんの実感もわかない、という表情で彼はその言葉を受けとめる。このあたりがこの映画の核心だろう。
 最善を尽くすもへったくれもなく、これしかないのでそ…

『キネマ旬報』二〇一三年十一月下旬号

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