『言葉の人生』 あとがき
『サンデー毎日』という週刊誌に連載したものすべてが、この本一冊にまとまっている。連載は二回におよんだ。最初は二〇一八年の十一月から十二月までだ。その次は二〇一九年の六月から二〇二一年の一月までの、八十回だった。最初の読者になった編集部の佐藤恵さんは、そこからの苦労のぜんたいを引き受けることになった。彼女には深く感謝している。
連載が七十回近くなると、言葉について自分に書き得ることはもうすべて書いた、あと数回でなにもない、という気持ちになったのだが、一冊の本になるこの機会に読みなおすと、書いてあることは言葉の問題のごく一部…
初出:『言葉の人生』左右社 二〇二一年
底本:『言葉の人生』左右社 二〇二一年
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